2025年6月13日

渋谷歯医者矯正歯科の澤田です。
本日のブログのテーマは『親知らずは抜いた方がいい?』です。
僕が歯科医師になってから聞かれる質問、相談ランキングでトップ3に入ってくるのが「親知らずが横に生えてるんだけど抜いた方がいいの?」です。
今回は、渋谷の歯医者の視点から、親知らずを抜くべきかどうか、抜歯のメリット・デメリット、放置するリスクなどを詳しく解説していきます。
親知らずってどんな歯?
親知らずとは、20歳前後で生えてくる一番奥の歯(第三大臼歯)のことです。親知らずというのは日本だけで、海外では知恵の歯、愛の歯というらしいです 笑
外国人の方は顎が大きいため親知らずがまっすぐ生えていることが多いですが、日本人は顎が小さいため、親知らずが真っすぐに生えるスペースが足りない場合が多く、斜めに生えたり、歯ぐきの中に埋まったままの状態(埋伏歯)になることもあります。人によってはそもそも親知らずがない場合もあります。
それでは親知らずを抜くべきか、抜かななくてもいいか状況別に見ていきましょう!
親知らずを抜いたほうがいいケース
以下のような場合は、将来的なトラブルを防ぐために抜歯が推奨されます。

・ 隣の歯(第二大臼歯)に悪影響があるとき
親知らずが斜めに生えて、隣の歯にぶつかっている場合、虫歯や歯周病の原因になります。痛みがなくても、隣の歯の根が溶けたり、歯ぐきが腫れたりするリスクがあります。

・定期的に腫れたり、痛みが出るとき
これは一番あるケースですが、親知らずに炎症(智歯周囲炎)が何度も起こる場合は、繰り返すほど腫れが強くなり、治りにくくなる傾向があります。
・ 歯列矯正を予定している場合
これもよくあるケースですが、親知らずの存在が、矯正後の後戻りや歯列の圧迫に関与する可能性があるため、矯正開始前に抜くことをすすめられることがあります。
・歯ぐきの中で埋まっていて、将来トラブルになる可能性が高い場合
これはあまりないですが、レントゲンやCTで確認し、嚢胞(のうほう)や骨吸収の兆候が見られる場合は早期抜歯が有利です。
親知らずを抜かなくていいケース
以下のような親知らずは必ずしも抜く必要はありません。
・真っすぐ正常に生えていて、しっかり噛み合っている
・歯みがきがしやすく、虫歯や歯周病のリスクが低い
・ブリッジや移植用の「将来の予備歯」として利用できる場合
歯科医がレントゲンや口腔内の状態を確認したうえで、「抜かずに経過観察」という判断をするケースもあります。
親知らずの抜歯でよくある質問
Q:親知らずの抜歯って痛いですか?
→ 麻酔をしっかり効かせて行いますので、抜歯中はほとんど痛みを感じません。上の親知らずであれば術後に腫れることは少なく、痛みも比較的少ないですが、下の親知らずで横向きに生えているものについては術後腫れや違和感が出る可能性が高く、腫れは1週間程度、痛みは数日で治まることが多いです。
Q:何歳くらいで抜いたほうがいい?
→ 一般的には20代前半〜30代までに抜くのがベストです。骨が柔らかく、回復も早いためです。逆に年齢を重ねてからの抜歯は親知らずと骨が癒着してしまう場合があり難航してしまうこともありあます。
Q:親知らずを抜いて数日は痛くなかったのに3日後くらいから急に痛くなったのはなんで?
→ ドライソケットの可能性が高いです。抜歯後にできる穴(抜歯窩)に血餅(けっぺい=かさぶた)がうまくできなかったり剥がれてしまった状態のことで、本来、抜歯後の穴は血のかさぶたで覆われ、骨を保護しながら自然に治癒しますが、それが失われると骨がむき出しになり、強い痛みや治癒の遅れが起きます。歯医者さんに行って診てもらいましょう。
Q:抜歯の後に注意した方がいいことはある?
→強いうがい・すすぎ(血餅が流れてしまう)喫煙(血流が悪くなり血餅ができにくい)飲酒や激しい運動(血圧上昇により血餅が剥がれやすくなる)
まとめ

親知らずの抜歯は、難易度がケースによって大きく異なります。
・まっすぐ生えている → 一般的な歯科での抜歯が可能
・横向き・骨の中に埋まっている → CT撮影や口腔外科的な技術が必要になる場合も
渋谷エリアでは、駅近・CT完備・口腔外科対応可能・医科と連携しているような歯科医院を選ぶのが安心です。
当院でも、CTによる的確な診断のうえ、抜歯が必要かどうか、メリット・リスクを丁寧にご説明しています。
渋谷で親知らずにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください!!