2025年11月17日

渋谷歯医者矯正歯科の澤田尚哉です。
期間が空いてしまいすみません。。。
本日のブログのテーマは『矯正の仕上がりを綺麗にするために。トルクって?|渋谷の矯正歯科医が詳しく解説』です。
先日矯正の勉強会に参加し、色々と学んできました。

矯正治療のゴールは、ただ歯を並べることではなく、「美しく・機能的に・安定した位置」に歯を仕上げることです。その中で非常に重要な要素のひとつが、“トルク”です。
トルクをコントロールできるかどうかで、矯正治療の「見た目の美しさ」や「噛み合わせの安定性」が大きく変わります。
トルクとは何か、そしてそれを再現するためのエッジワイズ法やワイヤーベンドについて専門的に解説します。
トルクってなに?
トルクとは、歯の“根の傾き”をコントロールする力のことです。

一般的に矯正で使う「ワイヤー」は歯の表面(ブラケット)に装着されますが、歯の根(歯根)の角度を正確に制御しなければ、見た目も噛み合わせも不安定になります。
前歯が内側に倒れ込みすぎるとウサギのような歯になったりするのもトルクの問題です。
エッジワイズ法とは?
矯正のトルクを再現するために生まれた基本システムが「エッジワイズ法(Edgewise Technique)」。
これは、アメリカのDr. Edward H. Angleによって提唱されたワイヤー矯正の原型です。
・スタンダードエッジワイズ法
従来のスタンダードエッジワイズ法では、ブラケット自体には角度(トルク・ティップ・インアウト)が付与されていません。
そのため、歯科医師がワイヤーを手作業で3次元的に曲げることで、個々の歯の位置を微調整していました。
この手技には高度な技術と経験が必要で、ワイヤーを「ねじる」ようにしてトルク(根の傾き)を調整し、上下・前後・左右の微細な角度を“オーダーベンド”で再現するのが特徴です。
・ストレートワイヤーテクニック法
その後、矯正技術の発展により登場したのが「ストレートワイヤーテクニック法(Straight-Wire Technique)」。
これは、ブラケットにあらかじめトルクやティップ(傾斜)が組み込まれたシステムです。
代表的なものに、
・ROTH(ロス)プレスクリプション
・MBTシステム
などがあり、それぞれ微妙に角度やトルク量が異なります。
これにより、従来のような複雑なベンド操作を減らしながら、ある程度自動的に理想的な歯の位置関係を再現できるようになりました。
しかし、患者の骨格や歯の形態、歯肉ラインは人それぞれなので、最終的な微調整にはやはり臨床的なベンド操作が不可欠です。
ファースト・セカンド・サードオーダーベンドとは
ワイヤーの3次元的な調整を理解するために欠かせないのが「3つのオーダーベンド」。
① ファーストオーダーベンド(イン・アウトベンド)
歯の表面の位置(前後の厚み)を調整するためのベンド。
歯列のアーチを滑らかにし、個々の歯の“出っ張り”や“引っ込み”を整えます。
② セカンドオーダーベンド(ティップベンド)
歯の長軸の“傾き(角度)”を前後方向にコントロールするベンド。
歯が上下にしっかりと噛み合うよう、歯冠の傾斜を調整します。
③ サードオーダーベンド(トルクベンド)
今回のテーマであるトルク(根の傾き)を制御するベンド。
ブラケットスロットとワイヤーをねじるようにして、歯根を骨の中で正しい方向に立たせます。
これら3つのオーダーベンドを適切に組み合わせることで、歯列全体を3次元的に整えます。
トルクコントロールの臨床的意義
トルクを正しく調整できていないと、見た目の問題だけでなく、
・噛み合わせの不安定化
・歯肉退縮(歯ぐきが下がる)
・前歯部のブラックトライアングル
・長期的な後戻りのリスク増加
につながることがあります。
当院では、ストレートワイヤーをベースにしながら、必要に応じて個別トルクベンドを追加し、患者様ごとに最適な歯軸コントロールを行っています
まとめ|トルクは矯正の「最後の締め」
トルク=歯根の角度を制御する力のことです!!
・スタンダードエッジワイズ法ではワイヤーベンドで再現
・ストレートワイヤー法ではブラケット自体に角度が組み込まれている矯正方法
・ファースト・セカンド・サードオーダーベンドで3次元的に調整することが可能
正確なトルクが、美しい横顔とかみ合わせを生み、矯正治療は「トルクのかけ方」で仕上がりが変わります。
見た目・機能・安定性をすべて整える精密矯正をお探しの方は、ぜひ渋谷の当院へご相談ください🦷✨