2025年6月09日

渋谷歯医者矯正歯科の澤田です。
本日のブログのテーマは『歯と健康の関係は?』です。
「歯の健康が全身の健康につながる」という言葉を聞いたことはありますか?
実はこれは単なるキャッチコピーではなく、近年の研究や臨床でも繰り返し実証されている重要な事実なんです!
今回は、歯と全身の健康のつながりについて、渋谷で日々診療を行っている歯科医としての視点から、わかりやすくお話ししていきたいと思います。
歯と健康の深い関係〜歯を守ることの本当の意味〜
実は最近歯科治療の中でも定期的なメンテナンスや歯周病の治療が注目を浴びています。
それは医療費の逼迫しているこの日本で、歯のメンテナンスをすることで医療費の削減につながるのではないかと言われているからです。
歯を守ることでお口の中の健康を守るだけでなく全身の大きな病気。例えば糖尿病や脳血管疾患などの予防につながると言われています。
なので本日は
・歯を喪失すると身体の衰えにつながる!?
・歯周病が全身の病気を引き起こす!?
このテーマで進めていきます!!
歯を喪失すると身体の衰えにつながる!?

まず歯の大切な機能である「噛むこと」が持つ役割はなんなのでしょうか。
しっかり噛むことで、食べ物は細かくなり、胃腸での消化吸収がスムーズになります。逆に歯が弱ると、栄養の吸収が不安定になります。
歯が悪くて柔らかいものばかり食べていると、タンパク質やビタミン、ミネラルが不足しがちになり、結果的にフレイル(加齢による虚弱)や認知症、サルコペニア(筋肉量の低下)のリスクを高めます。
また、噛む刺激は脳にも伝わり、認知機能の維持にも関わっていることが分かっています。歯を失った高齢者が義歯を入れることで、認知症の進行が緩やかになるという報告もあります。
近年の研究では、「残っている歯の本数が少ないほど認知症の発症率が高い」という結果も出ており、とくに70歳以降では、歯の本数が20本未満の人は、20本以上の人に比べて約1.9倍も認知症を発症しやすいという報告もあります。
その背景には、「噛む刺激が脳の前頭葉に伝わることで神経活動が活性化する」ことが関係しています。つまり、歯を守ることは“脳を守る”ことにもつながります。
歯周病が全身の病気を引き起こす!?

そして冒頭でも述べた、歯周病と全身疾患の関係についてです。
歯周病は、歯を支える骨や周囲組織が破壊されていく慢性炎症性疾患。
その影響は、お口の中だけにとどまりません。
歯周ポケット内で増殖した細菌や炎症性物質が血流にのって全身を巡り、以下のような病気との関係が明らかになっています。

・糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞・早産・低体重児出産・認知症

特に歯周病と糖尿病は密接な関係があります。
歯周病があると、炎症によって産生されるサイトカイン(IL-6やTNF-α)がインスリンの働きを妨げ、血糖値が上がりやすくなります。一方、糖尿病があると、免疫機能が低下して細菌への抵抗力が弱まり、歯周病が進行しやすくなります。
つまりこの2つの病気は、「お互いに悪化させ合う」という負のスパイラルにあるのです。
実際、歯周病治療後に血糖コントロールが改善したという研究結果も多く報告されており、歯科治療は糖尿病治療の一環とも言える時代になっています。実際、歯周病治療によって糖尿病の数値(HbA1c)が改善したという症例も少なくありません。
まとめ

歯を守ること=将来の自分を守ること
渋谷という街は忙しい人が多く、歯の治療が後回しになりがちです。
でも、今の小さな違和感や歯茎の腫れを見過ごすことが、将来の大きな健康リスクにつながるかもしれません。
毎日のブラッシングや定期的なクリーニングも、単なる「虫歯・歯周病予防」にとどまらず、全身の病気の予防医療として機能する時代です。
渋谷で歯と健康を守るなら、いつでもご相談ください!!
当院では、単なる歯の治療だけでなく、噛み合わせ・歯周病・生活習慣に至るまで、全身の健康を意識した診療を行っています。
「最近噛みにくくなった」「口臭が気になる」「歯茎から血が出る」など感じたら、それは体からのサインかもしれません。
渋谷で働く方も、住んでいる方も、歯と身体の健康を一緒に守っていきましょう。
「悪くなる前にチェックする」「3ヶ月に1度のメンテナンスに通う」という予防の意識が、将来の自分の時間とお金と健康を守るカギになります。
以上本日は
歯と全身の関係は?でした。
次回もお楽しみに!!